「聞こえない音」リハ

 ミュージシャン・はたさとみさんの家で「聞こえない音」のリーサルを行いました。


この日はゲストでジャワ舞踊家の佐久間新さんも参加し、三人のシーンを一緒に考えました。


僕らの担当シーンは三つ、先ず一つ目のシーンのセリフを三人で読み回します。


僕らは俳優ではないので普通に読むのも面白くないし、折角ジャワ舞踊家の佐久間さんがいるということもあって、


Youtubeにアップされているインドネシアの伝統音楽・ガムランをバックに読んでみることを僕が提案。


そうしたところ佐久間さんが朗々と読み始め、ミュージシャンのはたさんもそれに続き、最後に僕も。


はたさんはさすがミュージシャンなのでさまになります。ただ、急造の僕は何だか演歌風。


一つ目のシーンはこれで行こうということなり、続いて二つ目へ。


二つ目のコンセプトはもう少し身体を使って読みたいねと思案していると、


佐久間さんから巻物みたいなものを使って、紙を開いていくようにセリフを読むのはどうかとの提案。


ただ本物の巻物はさすがに無いので、それならばと僕がトイレットペーパーに文字を書いて


読んでいくと身体を使って読めるので面白いのではと提案。


そして早速皆でトイレットペーパーに文字を書いていきました。


30分程掛けて作ったトイレットペーパー台本を元に三人で即興の回し読みを始めたところ、


はたさんは用意した楽器で即興音楽を始め、


僕も佐久間さんもその音に乗り、トイレットペーパーとの即興ダンスが始まりました。


そうして朗読に音楽とダンスが加わり、こたつの周りでは即興パフォーマンスが展開されていきました。


二つのシーンの方向性が決まり、最後のシーンをどうしようかとあれやこれやと試してみたのですが


何だかしっくりきません。そんな時、この作品タイトル通りセリフを「聞こえない音」みたく


観客にはきちんと聞き取れないような読み方はないかと考え、楽器のカズーを口に当てて


カズーを吹くようにセリフを読んでみました。


そうするとセリフははっきりと聞こえないののだけれど、そのカズーの音と被さった不可解な音=声が


僕らの身体を動かし、その身体からセリフの世界が徐々に浮かび上がってきたのです。


こうやって、三人で楽しくワイワイガヤガヤしながら、三つのシーンの方向性が決まっていきました。


最後に僕が担当する群舞の楽曲作りをはたさんと一緒に。


はたさんは僕の無茶ぶりに時にビックリしながらも、何の文句も言わずメロディーを乗せていってくれます。


そうやって最後には、素敵な楽曲「耳ダンス」が生まれました。楽しい楽しい稽古の時間でした。